Re: iroha ordering
- From: "Kouji Ueshiba" <ueshiba@xxxxxxxxxxxxxxxxx>
- Date: Sun, 28 May 2006 17:49:41 +0900
"Kouji Ueshiba" <ueshiba@xxxxxxxxxxxxxxxxx> wrote in message news:e5bjla$h6c$1@xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
明治以降のものでは、さすがに濁音は明示していますが、
それ以前には濁音を*必ず*濁音符で示さなければならない と
いう慣行はありませんでした。
というか、濁音をすべて濁音として表示している文献自体が
かなり稀であり、
例えば、新井白石の『折り焚く柴の記』とか(白石自身の書いたものが
今もそのまま残っています)、式亭三馬の『浮世風呂』とか、
その名を挙げることができるほどです。
平安末期に作られた『類聚名義抄』は、古い時代の日本語の清濁を
知る重要な手がかりとなる辞書ですが、ここでも、すべての語に
ついて清濁が明示されているわけではありません。
16世紀末から17世紀始めにかけて、イエズス会士の書いた
キリシタン文献では、濁音、そして半濁音まで明記したものも
ありますが(明記していないものもある)、これは、
一つには、それらを書き分ける慣行のある国の人間であった と
いうこともあり、また、
日本人であれば、例え濁音の符号が付いていなくても、容易に
それが濁音であることが分かる場合でも、日本語に慣れていない
イエズス会の人々のためにはそれを明示しておく必要があった と
いうこともあったでしょう。また、
「御主(おんあるじ)ぜず・きりしと」(『どちりいな・きりしたん』)は
絶対に「ゼズ・キリシト」(当時の「ぜ」は「ジェ」に近い音で発音
されていた)でなければならず、「せす・きりしと」と書いて
「セス・キリシト」(「せ」は「シェ」に近い音)と読まれては、教義上の
問題さえ生じる というような感覚さえあったのかもしれません。
なお、彼らの編纂した『日葡辞書』では、日本語の語を、ポルトガル
語風のローマ字で書き表したものを、アルファベット順に並べています。
上 柴 公 二
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